5分でわかる!博多ロープウェイ構想(2019年3月8日)

今日も胸を張って、元気よく‼
福岡市議会議員の
田中しんすけです。

現在、福岡市議会では平成31年度予算案を審議するため、条例予算特別委員会を設置しており、本日は総会質疑が行われました。
この日は、市長が「私の夢」と語る「博多ロープウェイ構想」を実現するために計上された5000万円のロープウェイ導入検討経費に関して質疑が集中しました。

そもそも、みなさんはこの「博多ロープウェイ構想」がどのような内容であり、どのような経緯で提案されたものかご存知でしょうか?
今回は少し長くなりますが、市議会で注目されているこのロープウェイ構想についてご説明したいと思います。

(1)「博多ロープウェイ構想」とは?
JR博多駅周辺とウォーターフロント地区(博多港・マリンメッセ福岡)を結ぶ新たな交通システムとして、「大博通り(約2㎞)」の上空にロープウェイを導入する計画です。
大博通りの中央分離帯に約200m間隔で支柱を建てる構造を検討。1㎞あたり約50億円の建設費を想定しています。
 

博多港エリアの開発が進めば、1日に訪れる人が現在の3倍を超える約16万人に膨らみ、バスだけでは対応できないと福岡市は試算。新たな公共交通システムとして「ロープウェイが最も優れている」と結論付けたことから、平成31年度の予算に「ロープウェイの導入検討」のために5000万円の調査予算が計上されました。

(2)ロープウェイ構想、何が問題か?
現在、ウォーターフロント地区への訪問者数は延べ5.6万人。
それが、今後の開発で約3倍の延べ16万人になる、という前提がそもそも無理な数字です。
このように無理な前提で議論が進められるようになった最大の要因は、髙島市長が昨年11月の市長選でロープウェイ導入を「選挙公約」として掲げたことにあります。
このため、市職員は市長の意向に沿うような結果を導き出すために、およそ現実的ではない過大な将来予測データを使わざるを得なくなったというのが実態です。

(3)ロープウェイは必要ない!~市政アンケート結果より~

私たちは、このような検討結果を受けて、ロープウェイ導入の是非について市政アンケートを実施、合計2,201名(2/28現在)の市民の方々にご回答いただきました。その結果をまとめたのが下のグラフです。

結果は、福岡市民の過半数(58%)が明確に「ロープウェイは必要ない」という内容でしたが、興味深いのは「分からない」という回答をされた方々が相当のボリューム(18%)でいらっしゃることです。
恐らくは「必要なのかどうかが分からない」ということかと思いますが、少なくともこのアンケート結果から分かることは、市民のおよそ8割が「ロープウェイの必要性を感じていない」ということです。

私たちは、このような皆さんからの声を受けて、このロープウェイ構想を全力で止める決意です。
今後の福岡市議会での発言にご注目ください!

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田中慎介