平成29年6月議会・一般質問

○狭隘化した小中学校体育館の問題について

~教育環境の格差解消につながる取り組みを要望しました!~

○外国語教育の充実について

~ICTを活用した英語教育の更なる充実に向けて提案!~


狭隘化した小中学校体育館の問題について

狭隘化が著しい小中学校体育館の対策を急げ‼
~教育環境の格差解消につながる取り組みを政策提案!~

建設時期によって異なる「体育館の広さ」
~小中学校体育館の現状~

 本市の市立小学校144校、中学校69校にそれぞれ設置されている体育館ですが、昭和60年に文部省(当時)の建設補助基準が変更されたことを契機に、それ以降に建設された体育館(新基準)と、それ以前に建設された体育館(旧基準)では、アリーナ面積が最大で260㎡もの差があることを明らかにしました。それに加えて、児童生徒の増加が著しい学校もあり、「学校によってはアリーナ面積が非常に狭く、学校行事やクラブ活動に支障をきたしている」実態があることを問題視しました。

旧基準 新基準
小学校 495㎡ ~ 580㎡
(18m×27.5m)(20m×29m)
696㎡
(24m×29m)
中学校 570㎡ ~ 643㎡
(19m×30m)(20m×32m)
832㎡
(26m×32m)

急がれる「大規模校対策」と体育館の改築・改修
~まずは実施計画の策定に着手すべし!~

 学校体育館については、基本的には「建設60年後に改築(建て替え)、30年経過した時点で大規模改修を実施する」という方針ですが、実際に調べてみると、耐震対策や過大規模校対策のために60年を経たずに体育館を改築している小中学校も多く存在します。

 今回の質問で取り上げた狭隘度の高い小学校体育館は、そのほとんどが大規模校として位置づけられており、かつ、旧基準で整備されたもの。本市の学校規模適正化対策と併せて早急に改築を進めるべきだと指摘しました。また、中学校体育館は、現時点では大規模校としては指定されていないものの、今後の生徒数の増加を見込めば、大規模校となることが目に見えている学校もあります。大規模校に対する改善計画を策定する際には、今後の生徒数の増加についても考慮すべきであり、その上で体育館の改築についても「大規模校に準じる学校群」として位置づけて優先的に対応するよう要望しました。

外国語教育の更なる充実について

外国語教育の早期化に備えて!
ICTを活用した英語教育の更なる充実を要望しました‼

本市でも進む「小中連携」の英語教育

 今年度新たに告示された学習指導要領によれば、外国語教育については、小学5年生から英語を教科化、「聞く・話す」中心の外国語活動の開始を小学3年生からに前倒しする方針が示されました。平成32年度の全面実施時には、小学校中学年(3・4年)で「外国語活動」をそれぞれ年間35時間、高学年(5・6年)で「外国語科」をそれぞれ年間70時間導入することが明示されています。
 今回の質問では、英語教育で先行している愛宕浜小学校と姪浜中学校(いずれも西区)の授業風景を事前に視察。この事例を紹介しながら「小中連携の成果を全市に波及させていくべき」と議会で指摘しました。

小学校における英語授業の様子(愛宕浜小学校)

他都市の取り組みを参考に「オンライン英会話」の導入を!

 小中学校における英語教育の肝は、授業に参加する全ての児童生徒に対して「英語を聞く・話す」という機会をどれだけ与えられるかということに尽きると考えます。そのような先進事例として、飯塚市と佐賀県武雄市の小学校で既に実施されている「オンライン英会話」を取り上げました。

タブレット端末を利用したオンライン英会話の様子(武雄市)

 タブレット端末やパソコンを活用したオンライン英会話の導入は、「英語を聞く・話す」という機会拡大のためにも重要なこと。幸い、本市の小中学校には、パソコンルームも既に整備されています。これまでの本市の取り組みをさらに良いものにするためにも、ICT導入・活用といった英語学習環境の更なる向上を図るべきと訴えました。