議会通信アーカイブ

福岡市議会9月議案質疑

2015年11月16日

⑴いよいよ始まる「マイナンバー制度」!

マイナンバー制度とは、住民票に登録されたすべての人に1人に1つの番号を付与し、社会保障・税・災害対策の分野で個人の情報を正確かつ効率的に連携させるための制度です。福岡市では11月から各世帯に「通知カード」が送られ、平成28年1月から「個人番号カード(マイナンバー)」を希望者に対して順次交付します。
今回の質問では、
①単身高齢者やDV被害者が確実に通知カードを受け取れるように事務を行うこと
②マイナンバー制度導入に便乗した詐欺防止に取り組むこと
をそれぞれ要望。
 答弁に立った市民局長は、「マイナンバー制度に対応するための必要な準備を進めてきたが、これまで以上に市民や企業への周知に努めるなど、制度の円滑な導入に向けて真摯に取り組んで行く」と決意を述べました。
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⑵福岡市市税条例の一部改正
 ~今後は民間事業者に優しい仕組みとし、福岡市のさらなる発展を!~

 地域決定型地方税制特例措置(通称「わがまち特例」)の割合を定めるものとして、福岡市市税条例の一部を改正する条例案が出されました。この条例案は、平成15年度税制改正で導入された制度における延長という位置づけです。
 今回はわがまち特例の対象の1つである「都市再生特別措置法に基づき認定事業者が取得する公共施設及び都市利便施設」に着眼。この特例措置の活用は、本市が「天神ビッグバン」計画(※)を進める際に、民間事業者に対して公共スペースの設置や施設緑化を促すための手法として有効であるとの考えから、今回の質問では積極的に特例措置を活用していくべきと提案。また、そのために国に対して特例措置の期間延長・土地面積の認定要件緩和(例えば、現行の1ヘクタールを0.5ヘクタールに緩和)を要請し、民間事業者にとって使い勝手の良い仕組みにしていく必要があると主張しました。
これを受けて財政局長は、「今後とも民間建築物の円滑な更新を支援する制度のさらなる充実について、国に対し要望をしていきたいと考えている」と前向きな答弁をしました。

※天神ビッグバン

天神エリアに存在する30棟の民間ビルの建替えを誘導し、今後10年間でその延床面積は1.7倍、雇用は2.4倍に増加させようとする本市のプロジェクト。このプロジェクトにより、約2,900億円の建設投資効果、建替え完了後からは新たに毎年約8,500億円の経済波及効果を見込んでいます。
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⑶市街化調整区域における開発行為の要件緩和
 ~過度な開発を防ぐ仕組みの必要性を主張しました!~

 今回の議会では、福岡市開発区域の許可等に関する条例の一部を改正する条例案が提案されました。この条例は、市街化調整区域における既存集落の定住化の促進、コミュニティの活性化を目的としたもので、市街化調整区域における開発行為の要件が緩和されます。
 この要件緩和によって市街化調整地域において市街化区域と同様の開発が行われる恐れがあるのではないかという問題意識のもと、行き過ぎた開発が行われないような仕組みの必要性を主張しました。
答弁に立った住宅都市局長は「今後、適正に開発が進み、定住化が促進され、地域コミュニティの活性化が図られるよう地域の意見を伺いながら取り組んでいく」との決意を述べました。
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⑷市立幼稚園の全園廃園
 「廃園ありき」の進め方に問題あり!

 最後に、今回の議会では、市立幼稚園を全園廃園とする方針が福岡市より提示されました。
この方針に対し、
①市立幼稚園の廃園について「行財政改革」の観点からしか議論されていない
②幼児教育の充実のためには「新たな教育カリキュラムや手法の研究機関」として、私立幼稚園を一部存続させる必要がある
と主張しましたが、賛成多数で全園廃園が決まってしまいました。
市立幼稚園の存廃が、今後の幼児教育がどうあるべきかという「教育的見地」から議論されてこなかったという痕跡は、本市の教育行政の中で大きな汚点として残ることになるでしょう。
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議会活動報告会2015

2015年11月18日

市議会の役割と活動について解説!

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2015年9月3日、福岡市議会・福岡市民クラブの主催による「議会活動報告会2015」が開催され、支持者の方々を中心に多くの市民の皆様にお集まり頂きました。
この日は、地方議会の仕組みと役割、福岡市の予算と政策、そして前回の市議選の際に発表した公約集『会派基本政策2015』の中身についてそれぞれ解説。田中しんすけは政調会長として主に会派基本政策の内容に関する説明を担当しましたが、質疑応答ではこれまで以上に多くのご指摘・要望、そして激励をお寄せ頂き、答弁するこちらも熱が入ってしまいました。
「市民に向き合う、開かれた議会を実現する」
その一環として毎年開催しているこの活動報告会。この言葉通り、皆様から賜ったご意見はしっかりと今後の私たちの活動に活かしてまいります。また、嬉しいことに今回の議会活動報告会の様子は、翌日(9月4日付)の西日本新聞朝刊に掲載されました。議会の「見える化」に関する特集記事の一環ですが、この動きを次第に議会全体に広げていけるよう会派一丸となって取り組んでいきます。
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また今回の記事では、参加者の反響が大きかった「子育て・教育」に関する取り組みの一部をご紹介いたします。

子ども医療費の無料化対象を拡大!

子育て世代に対する負担軽減のため、医療費助成制度を拡充を決定しました。具体的には平成28年1月から、小学校6年生までだった入院医療費
の助成を、中学3年生まで拡大します。
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小中学校の「授業日数見直し」が進む

学力向上を目指すとともに、子どもたちの夢を育み、心を育てるため、小中学校で年間8日の授業日数を生み出します。具体的には、主に「夏休みの短縮」と「土曜日授業の追加」で対応する予定です。
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6月定例会報告

2015年07月14日

title_deco全ての世代にとって投票しやすい環境整備を!

~高齢者から小中学生への対策まで、具体的な政策を提案しました~

 

sub_deco福岡市民の投票傾向

por01質問の冒頭では、これまでに実施された過去10回分の福岡市議会議員選挙の投票率、および政令指定都市で実施された市議会議員選挙の投票傾向を多角的に分析。福岡市民の投票傾向として、

①投票率の低下に歯止めがかかっていない、
②他政令都市と比べて投票率が低い(ワースト3位)、
③若い年代ほど投票率が低く、回を追うごとに各年代とも投票率が低下、
④一貫して女性の投票率の方が高い、という4点を明らかにしました。

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sub_deco傾向を分析して、確かな対策を!

por02このような特徴を踏まえ、投票率アップに向けた施策として、区役所における市内転入者への啓発、病院・老人ホームでの不在者投票の充実、市立高校における「模擬投票」の実施、小中学校における「主権者教育」の充実の4項目を提案。答弁に立った選挙管理委員会事務局長は、「投票率が低い現状を真摯に受け止め、本市の特徴や投票の傾向が現在の状況にある理由について、いろいろの想定をした上で、より効果的な啓発手法を講じていきたい」と、様々な取り組みを進めていく決意を述べました。

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sub_deco18歳選挙権を契機に、政治への参加を広げよう!

por03「どれだけ政治参加が高まってきているか?」このことが最も分かりやすいかたちで見える指標の一つが、選挙での投票率であると思っています。今は100人のうち30人~40人しか議論に参加しない中で物事が決まってしまって、残りの半数以上の人は関与していないという状況です。選挙を通じての参加が「政治への信頼向上の大前提」。投票率が高くなればなるほど、政治はもっと良くなることを引き続き訴えていきます。                 


title_deco2自治会・町内会の皆様へ朗報!
公園への「集会所」設置に向けて大きく前進しました!

地域に身近な公園の活用について、自治会・町内会
(地域コミュニティ)で活動する地域の方々からの要望が高まっていることを受け、「地域に身近な公園が、自治会・町内会の活動を支えるインフラとしてもっと積極的に活用されるべきではないか?」という問題意識のもと質問に臨みました。                            具体的には、自治会・町内会が使用する『防災用品倉庫』と『地域集会所』の設置を公園内に認めるべきであると主張。本市の公園を管理する住宅都市局長は、「身近な公園については、(これまでは自治会・町内会の公園活用を認めていなかったが)今後は、地域集会所の設置などの地域コミュニティ活動の活性化に資する公園のあり方について速やかに検討していく」と前向きな答弁を行いました。

sub_deco2福岡市集会施設補助金制度

この補助制度は、自治会・町内会のみなさんが利用する集会施設について、新築・購入、増築・改築、修繕、借上又は会議室等借上に際し、それに要する経費の一部を補助する制度です。
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por04地域集会所の増改築や

修繕をご検討の自治会・町内会役員のみなさん、まずはこの補助金制度の活用をご検討下さい。また、会議室を賃借されている場合でも、借り上げ料に対する補助が適用されます!5